オールドゼブコのなかでもひと際愛らしくチャーミングな振る舞いな
オールドゼブコ トリガースピンタイプのゼブコ44です。
オールドゼブコも通常の33なら中古市場でも頻繁に見かけますが、
44はそれに比べるとかなり少ないようです。
新品に近い状態で箱付きなんか100ドル近くもするオークション出店もあって、
良品だとは思うのですが、なかなか手が出ません。
私が購入した子はおそらく整備も何もしていないただの古い44だったようで
格安で手に入れました。
出店写真では何の表記もされていなかったバックカバーの凹みです。
格安だったので文句も言えず自分で少しはマシなように直すしかありません。
フロントカバーを開けてビックリ!!
スプールはこれでもか!というくらいホコリとグリスとそれからまたその上から
ホコリ・・・ってな具合に汚れてました。
何十年も前に巻かれていたナイロンラインも劣化していて 全部引き出すのに
時間がかかった上にスプールを外したボディ側もまた硬化したグリスが
こびり付いていました。
スプールもよく見ると内側にホコリのような何か硬質の汚れが付着していて
拭いただけでは綺麗になりません。
キャスト時にラインが干渉するところでもあるし、綺麗に仕上げる必要が
あると思われます。
レストア前の時点でドラグを確かめたくてラインを引き出した時、
ドラグが硬化していたこともありますが、ラインが頻繁に切れてしまい
この周辺部は特に念入りにレストアしたほうが良いようです。
驚愕のバックカバー内部のギア駆動部です。
メインギア、クラッチ、ラチェットバネ等 全て動作しますが、
何よりも恐ろしいくらいの汚いグリスやオイルが充満していました。
しかしながら構造も簡単なので、脱脂洗浄の後グリスとオイルを添加して
見違えるほどのスムーズな回転を取り戻しました。
スプール側は少し厄介で、脱脂洗浄だけでは頑固な汚れは落ちなくて、
自動車用のさび落としや真鍮用の研磨剤等で とにかく汚れ落としを
試みました。
これによりスプールも以前よりはスムーズな回転とドラグ回転を取り戻すことが
できました。
しかしまだまだスプール周辺は更なる調整が必要なようです。
(それはまた時間のある時にでも・・・)
チャーミングな後ろ姿。
凹み部分は後ろから少し叩いて凹みが目立たないようにしました。
トリガースピンのゼブコ44の特徴でもある可愛いスタードラグも
少しポリッシュして輝きを取り戻しました。
オールドゼブコ33とのツーショットです。
スピンキャスティングリールの元祖と言われるゼブコの33シリーズは
1954年発売です。そして毎年のように細部に仕様変更が施されて
現在の33シリーズに至ってます。
トリガースピンのゼブコ44も昔のオールドゼブコ33ととても似たカタチを
していますが、ゼブコ44の発売もかなり古く ゼブコ33発売のわずか2年後の
1956年からとなってます。
それまでのトリガーロッドでないスピニングロッドにはミッチェル等の
欧州メーカーのスピニングリールしか無かった頃で、ゼブコ44の登場によって
アメリカのリールがスピニングロッド
(アメリカンタイプ ストレートハンドルロッドと言ってるやつ)
に取り付けることが出来るようになった訳です。
オールドゼブコにはベイトクリッカーが装備されていて、これがまた
オールディーズな音を奏でてくれます。
そして夜な夜な お酒をチビチビやりながらベイトクリッカー音をジリジリ
鳴らして喜ぶ中年オサーンは やっぱりキショいですね〜。 ムフフ・・・。
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